そこそこの理解力があってちょっとだけ格ゲーの知識を持ってて長文を読んでも苦痛にならない知的生命体であれば猿でも嫁あんでもわかるを目指したスト6システム解説その2 Dシステム編 後半

絶賛大無評更新中の身内向けスト6システム解説。当分新幹線に乗る予定が無いので最終回の予感。

 

●ドライブラッシュ

・Dゲージ1本消費

ドライブパリィの発動中に前移動2回(ステップ入力)をすることで緑色のエフェクトを出しながら発動する高速移動。その移動速度を利用して離れたダウンを追いかけて起き攻めを仕掛けたり、防御時に距離が離れる必殺技などを追いかけて反撃を確定させることなどが主な用途。またこの移動中に通常技を入力すると慣性を乗せて滑りながら攻撃する。ラッシュ時に入力した通常技は強化されており、ヒット、防御時共に相手の硬直が長くなるため本来コンボ始動にできない技がコンボ始動に出来たり、ガードされると不利になる技がガードされても有利になったりする。絡めた通常技とまとめてラッシュ中足、ラッシュ大パンなどと表現されることが多い。投げや必殺技は強化されない。

 

ある程度読まれているとラッシュでの接近前に相手の攻撃で止められたり、近い距離でラッシュエフェクトを見られて初動の無防備になる時間を無敵技で切り返されたりする。ラッシュ中の強化打撃をジャストパリィで取られたりもする。

 

簡単にいうと、おもむろに出しても、起き攻めでも、遠距離の確定反撃にも便利な高速移動。動作中にヒット時はコンボ、ガード時は攻め継続となる強力な通常技も使えるぞ!ただし、横に長い技に引っかかりやすいので注意!

 

速度や移動距離がキャラによって結構差がある。稼働初期などは、露骨に速度の速いディージェイなどを槍玉に挙げてディージェイ使い以外のみんなで太鼓の達人の協力プレイをする姿が微笑ましいと界隈でも好評だった。もちろんケン使いの筆者も協力プレイでいっぱい叩いて楽しんだドン!

 

後述するキャンセル版ドライブラッシュと差別化をするためにこちらは生ラッシュと呼ばれることが多い。

 

●ドライブラッシュ(キャンセル版)

・Dゲージ三本消費

ドライブラッシュはパリィからだけでなく、通常技からのキャンセルでも出すことができる。(ただし、必殺技キャンセルが可能な通常技でのみ。)パリィから発動するラッシュは生ラッシュと呼ばれることが多いが、対してこちらはキャンセルラッシュと呼ばれることが多い。

ゲージの消費量以外にラッシュ性能自体の違いは無いが、本来通常技にあるべき隙や硬直を消して発動しているため起点となる通常技をガードされても密着状態を作りながら有利に攻めを展開できるようになっている。ヒット時はコンボに行けるケースがほとんど。発動時に相手側が自由に動ける状況の生ラッシュと違い、キャンセルラッシュは発動を見て技を当てて止めると言う対策が無敵技以外では出来ない。

 

とりあえず触れる予定の通常技に入れ込んでおきラッシュ発動時にヒットかガードか見極めよって感じで強引に攻め込んでもいいし、間合いから外れようと後ろ歩きする相手に屈中Kなどの下段攻撃から入れ込むことで後ろ歩きにリスクを与えたり、逆に踏み込んできそうなタイミングでラッシュ仕込みの通常技を先に置いておくことで攻めに転じる起点にしたり、コンボ中にキャンセルラッシュを組むことで更に画面端への運びやダメージを伸ばしたりと、Dゲージの消費が多い反面とにかくリターンに繋がりやすい行動

 

キャンセルラッシュはラッシュの性能自体より起点となる通常技の性能が重要となる。ケン使いの筆者も「その強パン強すぎ!」「中足長すぎね?」などとラッシュ起点の通常技がヒットした時に言われることが多い。おそらく「君の持ち物センスいいね!」と言われてるような感じだと思われるのでとても嬉しい。

 

●ドライブリバーサル

・Dゲージ2本消費

防御中に前入れと決まったボタンを押すことで発動する打撃攻撃。当たっても実ダメージは無いが動作終了まで完全無敵時間が付与されている切り返し動作。ヒットすると間合いが離れたダウンとなり立ち回りに仕切り直しとなる。ただし防御されてしまうと発生早めの技が確定してしまう程度の隙が出来る。略してDリバ、リバなどと呼ばれる。

 

ガードしたら自分の状況が不利になるけど技の動作自体が重め(Dリバが確定するよう)な硬直などに対して使うことが多い。確定どころでなくても、リスク覚悟で相手の攻めを切る狙いで入れ込むことも多い。

 

相手の動作重めの技をガードしたけどその後の状況が悪いから仕切り直したい!という時や、とにかく離れろズーム攻撃打てないだろカスが!と思った人が使う切り返し行動。ただし雑に使うとガードされて確定反撃をもらったり、ジャンプですかされて痛いコンボもらったりするので注意!

 

やっぱり前後編じゃ無理だったじゃん。次回は真・後半。多分バーンアウト編でDシステム解説は終わりです。

そこそこの理解力があってちょっとだけ格ゲーの知識を持ってて長文を読んでも苦痛にならない知的生命体であれば猿でも嫁あんでもわかるを目指したスト6システム解説その2 Dシステム編前半

ドライブシステムについて。今作独自のポイントであるDゲージを使った各キャラ共通の特殊行動。

 

ドライブインパクト

・Dゲージ1本消費

各キャラ固有のカラーエフェクトを出して前進しながら相手のガードを弾き飛ばす打撃攻撃を放つ。相手の打撃や飛び道具攻撃を2発までは攻撃動作を止めずに受けることができる。(攻撃を受けても攻撃動作を止まらないことをアーマー状態と言う。受けられる回数を枚数で例えることが多い。これに則って言うと、インパクトにはアーマーが2枚ある。)

ガードした側はガードモーションが解かれ派手に後退するが画面中央なら確定する攻撃は無い。ただし後退モーションが画面端に到達すると壁から跳ね返ってしまい追撃可能なやられ状態になる。つまり多少の攻撃を受けても止まらない上に、画面端だとガードしてもその後に攻撃を喰らってしまう超強い打撃。

 

また、この攻撃でパニカンを取るか、打撃か飛び道具を1発以上インパクト動作中に受け止めているか、どちらかの条件を満たして相手にヒットさせると派手なエフェクトと共に追撃可能な膝崩れやられを誘発する。確定箇所以外で崩れを取れた時は撃った人間によって 読みが鋭い! と 運ゲーが通っただけ! とどっちの言葉が飛び交うかで普段そいつがどう思われてるか分かるので注目ポイント!

 

次の攻撃にすぐ繋げられないような硬直の長い技に合わせて撃ったり、画面端に追い詰めた時にガードさせるだけでまとまったダメージを取れる。

 

また相手がバーンアウト(後述)している時にインパクトで画面端の壁当たりやられを誘発するとスタン(ピより)状態となる。

 

触れることさえできれば強い反面、対応策も多くリスクも大きい。

 

①発生が遅いため集中して見られていると、始動を見てから逆にインパクトを打ち返されて逆に崩されてしまう危険がある。(プレイヤー間でよく言われているインパクト返し。)なんか画面がやたらスローになってスプラトゥーンパンチorキックor頭突きorタックルしてんなあと見えたならだいたいこれ。

②打撃や飛び道具と違い、投げは受けることが出来ない。

③SAとCAにはアーマーブレイクという特殊な性質があり、名前の通りアーマー効果を無視して攻撃を通すことができる。

④ガードは崩せるがドライブパリィ(後述)は崩せないのでパリィで受けることも出来る。当然ジャストパリィ(後述)も可能。

⑤攻撃後の隙が目に見えて大きいため、インパクトが届かなかったり跳んで避けられたりしてスカッてしまうとこれまた痛い反撃を喰らう。

 

どちらかが使えば高確率でゲームが動くハイリスクハイリターンな攻撃。①から④までは反応で対応できるのでゲームが動く上に年齢確認までできる優れモノ。

 

●ドライブパリィ

・Dゲージ0.5本消費で発動(持続で継続して微消費)

対応ボタンを押すと青いオーラを纏いながら構えを取り、ボタンを押しっぱなしにしてる間は構えが持続する。この構えを取っている間は相手の打撃と飛び道具攻撃を上中下段表裏関係なく自動的に防御してくれる。ガードで防御するとDゲージが減ってしまうが、パリィで防御するとDゲージが微回復する。受けた時の有利不利状況はガード時とほぼ変わらない。

ただし、パリィ発動中に投げられた場合はパニッシュカウンター扱いとなりダメージ増加+起き攻め状況のいい投げを喰らうことになる。パリィ解除時にわずかな硬直時間がありここに攻撃がなにか重なってもパニカンヒット扱いになる。

 

また、相手の打撃飛び道具を受ける瞬間にビタでパリィ発動ボタンを押せた時にはジャストパリィという強力なパリィにかわる。うしじま曰く「運がいい!」はこれ。

飛び道具をジャスパすると防御時の硬直がほぼ無くなり即座に行動できるようになる。打撃攻撃をジャスパすると画面暗転しスロー演出になるので分かりやすい。こちらも即座に行動できる上に僅かな無敵時間が付与され、相手の攻撃もキャンセル攻撃不能になるためほぼ確実にパニッシュカウンターで反撃を叩き込める。ただしこの硬直で反撃したダメージには露骨に重いダメージ減衰の補正がかかる。

 

打撃飛び道具に対して超有効な防御。表裏や中下段の択攻めもこれで解決だし、相手有利の状況でも上手くジャストパリィとれれば超美味しい!ただし投げだけは勘弁な!と言ったシステム。

 

ドライブラッシュの起点動作にもなる。(後述)

 

思ったより長文になってるので前後編にします。

そこそこの理解力があってちょっとだけ格ゲーの知識を持ってて長文を読んでも苦痛にならない知的生命体であれば猿でも嫁あんでもわかるを目指したスト6システム解説 捕捉編

ドライブシステムの説明する時にパニカン知らないと説明しにくいかもしれん!というフワッとした直感に基づき捕捉編。カウンターとパニッシュカウンターについて。

 

●カウンター

相手の攻撃動作の攻撃判定発生前に攻撃が当たった状態。相手のやられ動作が長くなるため通常ヒット時には繋がらないようなコンボが出来るようになったりする。

攻撃判定が出ない一部の特殊動作中などに攻撃を当ててもカウンター扱いになることがある。

 

簡単に言うと、相手の攻撃の出がかりに攻撃を当てること。ちょっと痛いコンボを狙えるよ!

 

●パニッシュカウンター

相手の攻撃動作の攻撃判定発生“後”の硬直に攻撃が当たった状態。通称パニカン。相手のやられ動作がカウンターよりもさらに長くなるため、当然さらにダメージの大きいコンボが狙える。また、少し相手のDゲージも減少させられる。

一部の対応技でパニカンを取ると吹っ飛んだりダウンさせたりダウン時の受け身選択ができなくなるったりと特殊なやられになる。

 

簡単に言うと、相手の攻撃後の硬直に攻撃を当てること。Dゲージも減らせるし、特殊やられになったりしてだいぶ痛いコンボも狙えるよ!

そこそこの理解力があってちょっとだけ格ゲーの知識を持ってて長文を読んでも苦痛にならない知的生命体であれば猿でも嫁あんでもわかるスト6システム解説 その1

隔年更新の黒あんブログです。こんにちは。

 

スト6が稼働してしばらくたった頃、動画勢嫁あんが、僕に向かって「スト6の試合、新しいシステムが見てるだけじゃよく分からないから解説ブログ書いて欲しい。さもなくばアポロウーサされるか歴史を感じるか選んでもいい。」と選択肢を与えてくれました。えー、選んでもいいのー?ヨメーザは優しいなあと思いながら心がバーンアウトした僕はブログを書くことと相成りました。てわけで主に動画勢身内に向けた新システムの用語解説です。識者の方で間違いに気づかれた方は教えていただけると幸いです。それではスタート。長くて面倒って方は各項目の最後だけ読めばざっくり分かります。

 

〇ドライブ(D)システム

体力バー下に設置された緑色のゲージ消費と引き換えに様々な特殊行動を行える全キャラ共通のシステム。必殺技を強化したり、ガードを弾き飛ばす打撃攻撃を打ったり、間合いを一気につめながら通常より強力な通常技を振りに行けたりと試合内容が動くような強力な行動が多い。ゲージは各ラウンドごとにMAXの状態で始まる。

 

ゲージは時間経過や前歩きなどによって上限まで微回復していくが、Dシステムの使用や敵の攻撃をガードすることで減っていく。回復が追いつかないほどの消費でゲージが0になってしまうとバーンアウト状態という弱体化状態になってしまう。バーンアウト状態は主に一定時間時間経過で回復しDゲージもMAXに戻る。無闇にゲージを使いつづけると自分を不利にしてしまう為、使い方を考えながら戦わなければならない。使い方を考えながら戦わなければならない(´;ω;`)。

 

各プレイヤーのゲージ運用の仕方も、弱体化のリスク覚悟の上ガンガン使う人、運用を抑えリスク回避を優先する人、慎重に運用してるつもりでも2秒正気を失っただけなのにバーンアウト目前の人、など個性が出るのでその辺が見どころの1つ。

 

Dシステムについて総括すると、色んな強い行動がゲージを使えばいっぱいできるけどゲージ空っぽにしたらしばらく弱体化のオシオキな!と言った感じのシステム。

 

ドライブシステムで使う各アクション及びバーンアウトの解説は次回書きます。

 

スーパーアーツ、クリティカルアーツ

互いの画面下端にある体力ゲージと同色のゲージを使ってスーパーアーツ(SA)というDゲージにもダメージを与えられる強力な固有必殺技を使えるシステム。簡単に言うと超必殺技専用ゲージ。ゲージは開幕ラウンドは0で必殺技を出したり攻撃を当てたりすることで増えていき最大3つまでストックできる。Dゲージとは違いゲージ状況はラウンドを跨いで引き継がれる。

 

SAはLv1から3までの種類があり、使ったレベルと同じ数字分消費される。技の内容はレベルごとに違い、内容も単純に威力の高い攻撃であったり、飛び道具を抜ける長リーチ攻撃であったり、一定時間の自己強化であったり、キャラによって様々。

リュウのSA2は幻のSAと言われており目撃した者はその日いい事があるとかなんとか言い伝えられている。

 

通常ではコンボ時や特定状況から攻撃を当てた時には本来のダメージが減らされてしまう補正が設定されているが、SAではどんなにダメージ減衰が強くてもそれを無視してここまではダメージを与えられますよという最低保証ダメージという値が設定されている。極端な話、コンボ中に補正がキツすぎてSA以外のコンボ追撃ではもう何を当てても1ダメージしか減らせないという時でもSAを組み込むとある程度まとまったダメージが取れるようになる。これを利用した倒し切りのダメージを稼ぐための手段としても使われる。

 

レベル3SAだけは

・発生するまでに攻撃に対する無敵時間のある打撃か投げであること。

・体力が規定値以下になると演出、威力などがSA3の上位互換となるクリティカルアーツ(CA)に変化すること。CAになると一部キャラには歌も付く。

・ほぼ全てのキャラがそれぞれの対応必殺技からキャンセルして出せること。

が共通している。ヒットすると何秒かの特殊演出が入り、演出中もDゲージの時間経過回復が適用されるため単純な各ゲージへのダメージ以外にも自らのDゲージ回復のためなどの目的にも使われたりする。

 

プレイヤーが全員長時間格ゲーにかまけている暇人とは限らないので、2本目勝利が確定する1ドットのところの追撃を演出の無い技ではなくSA3で追撃してしまうと秒刻みで生きているらしい彼らの貴重な時間を数秒も無駄にしてしまう。その為そういう時はあえてSA3を使わないというマナーも求められるという逸話も某SNSでは残されており格ゲーマー達の品位の高さが伺える。

 

このゲージの運用方法もプレイヤーやキャラによって変わってくる。SA1や2を毎ラウンドコンスタントに使用したり、要所でSA3を回せるようにしたり、バーンアウトした時の対抗策として切り返す為の保険として温存したり、タバコを吸うために全てをSA3に回したり、音楽を変えたかったのでSA3にしたり、様々。

 

スーパーアーツの総括、ゲージレベルごとの超必殺技が使えるゲージ、使い切ってもそれ自体にペナルティはないけどゲージ状況はラウンド跨ぐからマッチポイントの時とかに相手とのこのゲージ残量差のせいで不利背負うかも!と言った感じ。

 

思ったより長くなったので今回はここまで。次回はドライブゲージ周りの解説の予定です。あと文中にてきとーに差し挟む画像データなどあれば随時募集中です。

1度死んだのに何故かまだ生きている話

本日は嫁あんの新車納車日。それにより思い出した納車日にまつわるトラウマの話。

 

とある冬の一日。その日は購入した中古車の納車日。普通は新しい車が手に入る日というのはみんなウキウキなものだと思うが俺は違った。車自体に興味は無いし、そもそも購入理由が勤務会社の指定メーカーの車に買い換えなければならなかった為だからである。

 

はっきり言ってめんどくさい。前日が夜勤で朝方に帰り、昼前に受け取りだったので寝不足気味で起床。とっとと受けとって二度寝しようと思って起き抜けで出かける俺。その先に待ち受ける悲劇を知らずに…。

 

店に着き、受付と受け取りの簡単な手続きや説明を済ます。休日だというのに何故か店内はやけに従業員が少ない。その時は特に気にも止めずに呑気に受け取りの準備を待つ。やがて鍵をもらい受け渡しのガレージへ。凄く愛想のいい陽の要素を外面に詰め込んだような担当販売員のおっちゃん(Tさんとしておく)に導かれガレージの扉を開ける俺。そこで…

 

 

 

 

???「おめでとぉございまぁぁあああああパチパチパチパチパチパチパチパチパチ!!」

 

 

 

 

突如顔面に放たれる右ストレートのようなお祝いの言葉とマシンガンの弾丸のように前身に浴びせられる拍手。いた…!いなくなったと思った従業員達が…こんな所にいた………!!

 

みんな俺のお祝いの為に控えていてくれたのである。せっかくみんなが善意でサプライズしてくれたのに右ストレートだのマシンガンだのなんつー例え使ってんだよ!!と思った読者もいると思う。

 

お前らこそ何読んでんの????

 

 

 

起き抜けで来たって書いたろ!!!!!!

 

 

つまり現在の状況は、限りなく寝巻きに近いボロボロの服(防御力1)をまとった、ろくに身だしなみチェックもしないで来たせいで寝癖でも付いてるであろうだらしねえしょぼくれた陰キャが、キラッキラの笑顔で武装した従業員というモンスター達10体以上に囲まれ視線という名の攻撃を一身に受けているという状況なのである。辛い。

 

辛いとはいえそこは人間カーストの最下層で生きてきた者の精神力。なにごとも無いかのように取り繕った見事な笑顔と足取りで車へと向かう。ただ一直線に。

 

帰りたい。早く帰りたい。そんな胸中でいっぱいの俺と車の間に立ちはだかる影。美人なお姉さん。笑顔ウルトラZで渡してくる。……何を??

 

 

は!な!た!ば!

 

 

より強く感じる視線、盛り上がる拍手、死神の足音、失われる痛覚。

 

追加ダメージをもらい目の前がまっくらになった俺はそれでもよろよろと永遠にも感じる距離を歩き車に向かう。なんとか辿り着きドアに手をかけようとしたその時、Tさんが俺の肩に手を置く。なんですか?やっぱり殺すんですか?

 

 

 

Tさん「ハイ!!記念撮影いきまー〜ーす!!!」

 

 

 

やっぱり殺すのかよ!!!!

 

ミナイデ…ミナイデ…。そんな俺の心の声を無視して死刑執行の合図を聞き、よってくるモンスター達。そして多分今後一生しないであろう引きつった笑顔で死刑(なんと2枚)を終えなんとか帰ることを許され、バンザイされながら店を後にする俺だった。

 

ちょっとした外出のつもりでもわずかな油断で人間は死ぬというおはなし。

 

 

おまけの後日談。

買った車の定期点検の為に再度店を訪れる俺(身だしなみパーフェクトパック)。点検の待ち時間に店内を見ていると、とあるコルクボードがある事に気付く。近づいてみるとビッシリと納車記念のお客さん達の写真が…!!

自分の写真を見つけてしまう前に顔を背けてしまった1度死んだはずなのに生にしがみつこうとする俺なのであった。